森林伐採、万歳〜!
先日、スリバイ学会の皆川さんからご紹介いただいた「地質」とか「水質」を研究されている方達の会合に、静岡スリバチとして出席してきました。そこでまたまた「価値観のぶっ壊れ」に直面したので記録として残させて下さい。
ここ数年、自分の基準になっている価値観が、なんて一次元的で、なんと平面的だったのかと気づいて、世の中がひっくり返ってしまってます。ここまでくるとその感覚が楽しくて、価値観なんてぶっ壊れた方が面白い、と以前のブログでも書きましたが今回もそれ。
https://yojiroweb.com/blog761
今の世の中、環境破壊が進んでいて森林の伐採なんてナンセンスの極み!みたいな風潮ってありません?
一日〇〇ヘクタールの森がなくなってます!みたいなCMを見たことがある人も多いと思いますが、俺もそうでした。森に入って木を切ること自体が悪、なイメージだったのですが、それがどうやらそうでもないんですって!
そもそも森に入って、人が手を入れてきた山はずっと手入れをしないとダメになってしまう、木をちゃんと消費して使って「循環させていく」のがポイントだそうで、一概に「森林伐採、ダメ絶対!」ってことでもないってのが今回の価値観ぶっ壊れポイントです。
すごくないっすか?割り箸を使うのなんてダメ!って教わってきたんすすけど、林業を営んでいる人からすると「いやいや、ちゃんと使ってくれよ」ってことなんですって。これは「俺たち林業の商売が回らなくなっちゃうから」という自己中心的な発想からくる主張ではなくて、理由を知ればなるほど納得だったので、これは日本国民全員が知っておいた方がいいことなので、明日からお友達に紹介しておいて下さい。
山とか森って二酸化炭素を吸って酸素を出して、根っこは水を蓄えて洪水から守ってくれるってイメージがあります。これはその通りなんですけど、木の成長に伴ってちゃんとスペースを確保しないと光合成もできなくなってしまうので、間引かなきゃいけないんです。
例えるなら満員電車だと息苦しいので、ちょうどいい乗車率にしたいって感じですかね。運賃の回収率と乗客一人のパーソナルスペースとのバランスが取れているのが1番いい。と言われるとイメージしやすいっすよ。これと同じことが森で起こっているんです。
木々の成長に伴って丁度いいバランスにするために、ある程度は不要な木が出てくる。ここまでは理解できます。
ほかにも建築資材として「柱」になるという木の役目もあります。これは日本古来の建築技術として「木造建築」は周知の通りです。ちなみに海外は「レンガ」です。
この「柱」になるための木を成長させるためには、「柱」として不向きな木を切って、相応しい木を残すという事も必要です。この間引いた木(間伐材)を割り箸にしたりしているので、これは使って循環させた方がいいってことを、初めて知りました。
昔は電気、ガスではなくて薪を燃やして生活していたのでバランスが取れていたのに、今は電気とガスです。この間伐材の行き先がないので「お金が回らない」→「林業儲からない」→やる人いない→山が荒れる、という流れだそうです。
山が荒れると、猪や猿、熊などが増え、動物たちの食料が足らなくなり街に出てくる。
近年、街中に熊が出たニュースが増えている理由の一端がこれなんですって!知らなかったぜ〜。。。。
ちゃんと消費することも必要なんすね〜。。。
で、今回1番面白かったのが、日本の木材の値段。
ここ数年の「木材高騰」って聞いたことありますか?ウクライナの一件から木材がめちゃくちゃ高騰して、建築費用が上がったんですが、それならば国産の柱を使って家を建てればいいじゃん、となりそうなもんですが、それがそうも言えないらしいんです。
なんと、それでも海外の木の方が安いんですって!!!!これだけ高騰しても、まだ海外製の方が安いって凄くねっすか?!
それだけ日本の木材が高いってことなんすけど、そうだったの?!ですよね。
どうやら日本って、山に木が生えているから木材を作るのに加工コストがめちゃくちゃかかるんです。山で斬って、平地まで下ろして、加工してってのがすんごい手間だそうで。確かにそんなイメージあるわ。。。
それが海外は平地で取れるそうです。そうか、、、海の向こうはそんな土地があるんだね〜。。。高いガソリン代払って、海を超えてきた木材の方が安いって、すんげえ話ですよね。
あとね、家で使える柱にまるまで、どれだけ時間がかかるか。。。これびっくりなんすけど、80年ですってw w w
孫の世代じゃん!
もちろん間伐材でも使える木はあるらしいのですが、それでも40年かかるそうですw
もはや国家プロジェクト級です。林業は国家公務員にして初任給50万!みたいにした方がいいと思った洋二郎でした。