上達する意味
演奏力を上げる理由。。。
これなんなんすかね。
通説で言うと
「表現力を上げる」
と言ったところでしょうか。
でもさ、一度も表現したことがない人って
「こうなりたい」って言わなくないっすか?
美味しいステーキを食べたことがない人が美味しいお肉を
食べたいって思わない、ってどっかで聞いたことがありますが、
これと同じ理論だと思うんすけど。
CDやTVで耳にした歌手みたいに歌いたい。
歌ってみたら思ってたのと違った。
で、真似てみる、が第一義的な練習動機でしょうか。
ここから始まって、もっともっと、となって上達していくってのが
一般的な理解だと思います。
で、ある一定以上(プロで通用するレベル)になってもやっぱり
「上手になりたい」って思うんすよね。
これ、なんに向かって上手くなりたいんでしょう?
というか、これ以上上手くなっても、大衆には違いがわからないという問題があります。
こぞって携帯電話の重さが軽い!とか競っていた時代を知っている人いますか?
あっちの携帯より我が社の携帯は3グラム軽い!みたいに大々的に謳っていたのに
お客さんでもある俺らは3グラムの違いなんて気にしてない、みたいな現象が
音楽でも起こるんすよね。
めっちゃコアな部分だとミュージシャン同士でも「言わなきゃわからない」みたいなことが
起こるんですよ。
費用対効果が悪いと言いますか。
でも上手くはなりたいんす。
不思議なもんですよね。
上手くなりすぎちゃうと、他の人と足並みを揃えるのも大変になっちゃうのに。
イメージで話すとサッカー選手が絶妙なパスを出しても、仲間の足が遅くて届かなかった、みたいなことですかね。
超絶すぎちゃうソロを演奏してて、他のみんなはテンポ取れなくなっちゃう、みたいな。
良くも悪くも音楽は団体芸ですので、団体でのレベルって1番低い人によっちゃいます。
上手い人からしてみたら、オイオイな現象ですが、これが事実なんでしょうがないっすね。
でも上手くなりたい生き物なんです。音楽家って。
で、これは持論ですが、上手くなった分だけ周りの人に優しくなれるんすよ。
サポートできる余裕が生まれる。
レベルの低い人を導いてあげられる。
これが上手になった人の特典だと思っています。
「お前、こんなのも分からないの?」と演奏している人は
まだまだ2流だなと思ってしまします。
お前の技術は仲間を見下すためにあるのか?
優しくしてやればいいじゃない、と個人的にいっつも思ってます。
今日は「なんのために上手くなるのか」について
張個人的な主観ですがお話させていただきました。