鍵盤のつばさ
今日は大好きな作曲家、加藤さんがNHKでDJをしている番組から。
今回のお題は
「ドビュッシー」
途中から二拍三連の登場で突如難しくなる「アラベスク」や月の光、のドビュッシーを掘り下げてました。
この番組、知り合いがやっているから、というオベッカなんかじゃなくて、本当にいっつも面白いので是非聞いてもらいたい番組です。あとコテンラジオね。
で、ドビュッシーって「印象派」って答えておけばテストでマルをもらえるのですが、何を持ってして印象派になるのか。
そもそも「〇〇派」ってナンヤネンってことなのですが、古典派とかロマン派とか、その時代を分かりやすくカテゴライズするための「キャチフレーズ」だと思っていれば大丈夫だと思います。
もちろん時代の過渡期だったり、生きていた瞬間をもがき苦しんでいたご本人からしたら
「俺はそんなカテゴリーに包括されてない!」と怒り心頭だったもしれませんが、
まぁ何百年も後から総括すれば「大体こんな感じ」くらいの認識でも怒られないと思います。
前置きが長くなりましたが、「印象派」の分かりやすい音楽的特徴をあげるとするなら
「和音の輪郭をぼやかす」です、と加藤さん。
確かにその通りで、7度とか9度の音を巧みに使うと「明るい」「悲しい」だけでは表現できない響きになっていくんです。
明るいのかい、悲しいのかい、キミどっちなんだい!と中山きんにくんヨロシクになる訳で、そのどっちとも取れない響きを愛でるんですね。
月の光はベルレーヌの詩に触発されて書いたのですが、ホーレという作曲家も同じ詩に感銘して歌曲を作っているので、こちらと聞き比べてみるとまた面白いと思います。
作曲家によって、こうも受け取る印象が違うのか?!ってのが面白いんすよ。
こんな情報を実際に音楽を聴きながら喋ってくれるラジオなんて最高じゃないっすか?
ドビュッシーは他にも、音階のキャラクターも取っ払っていきます。
本来はっきりしている長音階、短音階の世界観をどっちとも取れるような全音音階で、輪郭をぼやかします。
実際にラジオでは加藤さんがピアノを弾いてくれるので理解しやすいと思いますが、迷宮感というか、ヒーローが変身する時の音楽が全音音階です。
明るくもあり悲しくもあり、どっちとも取れる。陰と陽みたいな。
言葉にすると余計わからないっすよねw
聞いてみてくださいw
#結局それかい
その後も加藤さんを天才たるらしめていることが分かりやすくパッケージされている、俺が大好きな「キラキラ星、ドビュッシーが弾いたら」をラジオで生演奏してました。
いやすごいわ。
ちなみにベートーヴェンverとショパンverはこちらの第2夜に収録してありますので、是非ご覧ください。
他じゃ聞けないっす。
https://yojiroweb.com/prime/
強いていうなら加藤さん、きらきら星ドビュッシーver、後半に2拍3連も入れて欲しかったっすw
結局ドビュッシーって捉えどころがない、いきふんな音楽、的な感触なんですが、クラシック音楽は形式が大事で、決まりごとに乗っ取って書けばそれなりに理解されやすいのですが、形式に当てはめて聞いちゃダメで、ドビュッシーが自分の新しい感覚で作曲していたこと自体を楽しむのがコツなのかな、と思います。
聞いてる側も想像力を働かせる、音楽から自分なりの映像を想像して楽しむ、みたいに想像の想像をするってのが時代だったのかな〜と感じています。
ドビュッシーとしては意外な、ボヤけがなく割と輪郭がハッキリしている「喜びの島」がドビュッシーぽくないから評価としてはイマイチ、軽んじられてしまっているなんてエピソードも面白いですよね。
最後は、晩年の作品ってどの作曲家も一聴すると難解とされていることが多いのですが、
演奏を聴きながら実況中継してくれるコーナーもあって面白かったな〜。
まだ聴けるので是非。
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=MJQ27Z3ZQV_01_4101191
ソナタ形式を取っ払って、ソナタを書いちゃったのがドビュッシーのバイオリンソナタ。
最初は雰囲気を一気に作るのですが、次へ次へと直ぐに展開していく様は説明通り。
なるほどな〜。
東南アジア系のメロは当時のフランスで流行りだったようでちゃんとその辺りも抑えてるのは現在のポップスでも変わらないですね。
主題なのか第二主題なのか。 ちょっとわからないのが幻想的的だったり神秘的だったり。
動と静が際立つ2楽章も、映像を想像しながら聴くと面白いし、譜面だけ弾いても面白みがわからない、なんて解説もありつつ、最終楽章は自分が弾いていて、楽しいところを実況している加藤さんのテンションがすんごく可愛いのでちょっと聞いてみてください。
そういえば、月の光の詩を読んでみました。興味ある方は調べると直ぐ出てきます。
侘び寂びじゃないけど、人生、他人から見たら完全な勝者だけど、実際の本人は虚無だった、とか何かものがしそう、とか物事の陰影ってのに人は心を動かされるのかもしれないっすね。
静かで悲しくて美しい月の光に。。。
この対比が確かに印象的でした。
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