ライブハウス事情



ライブハウスの仕組みってあんまり知られてないんじゃないかなと思ったので、今日はその辺りを。

もちろん会場ごとに違いがありますので、一概にコウ!みたいな訳ではないのですが、30年近くライブをやってきた経験上だいたいこんな感じだよ、って温度感で聞いてもらえたら幸いです。

まず対バンと言ってライブハウスが主催になって、色んなバンドを集めてイベントをすることがあるのですがこれはホントにピンキリで、その都度条件ごと変わってきますので今日はおいておきます。
それこそ集客が見込めるバンドだったらギャラを出してでもそのイベントに出てもらおうということにもなりますし、駆け出しのバンドならチケットノルマを課して(実質参加フィー)参加させてあげるよ〜という立場からモノが言えるんです。
なのでここはおいておいて。

今日は主催者がライブ会場以外の場合のシステムということでお話しますね。

大体どの会場もチャージバック方式です。
貸切でいくら!みたいな所はキャパが少ない(50人くらいまで)会場が多いイメージです。
ほとんど何人以上集客したら〇〇パーセントがバンドのギャラです、といった感じです。

で、チケット代が5000円なら100人で50%バックね、150人きたら60%バックになります、みたいに
集客力とチケット代でパーセンテージが変わります。
7000円のチケット代なら100人で60%、150人で70%です、みたいな。
なので主催者はいくらの価格帯で、どれくらいの集客ができるのか、を正確に見積もる必要があります。

そして会場によって違うバック率を考えて会場を決める、と言った感じです。
「あそこ100人入れても45%バックだからキツい」とか
「バック率はいいけど店員さんの態度悪いんだよね〜」
なんかよく聞く話です。

箱の店員さんってお客さんと1番よく接触する人なので、主催者側からすると店員さんがクソな会場は絶対に避けたいんです。
俺はそう。多少バック率が悪くてもホスピタリティーをしっかりしてくれる会場を選びます。

と言った具合を考慮しながら会場を決めるのですが、これを「高い」ととるか「まぁそんなもん」ととるかはその人次第って感じですかね。

ちゃんと接客もしてくれて照明もカッコいい、音響もいい、会場の雰囲気もオシャレ、でも5000円で100人集客して45%バック。
売上50万×0.45=225000円

出演者5人いたらどうでしょう?
別日に2日間リハーサルして、なんて考えるといかに厳しい戦いか分かると思います。

とはいえ、会場側も受付スタッフ、料理の提供スタッフ、音響スタッフ、照明スタッフ、家賃、機材のメンテナンス代、等々考えたら1日27万円くらい売上ないと成り立たない商売だと思います。妥当な線かな、と思ってます。
ボロ儲けならもっとライブ会場が増えていいと思いますしね。

そもそもライブに5000円払ってでも来たいっていう人がどれだけいるのか。
100人も呼べなかったらもっとパーセンテージは低くなりますし。
そりゃ「やらない方がマシ」みたいな発想になる人が多いのも頷けます。

じゃぁ何か手段はないのか、というと会場だけ借りて、自分たちで音響照明スタッフ、全てのことをやるって作戦もあります。

俺が前にやった杉並公会堂でのオーケストラ。
これはソレにあたります。
https://youtu.be/J81qxvVkK-4?si=RtqCWXqNKwMlpS31

全部、手弁当、スタッフの手配から導線まで全部やってみた感想。

誰かにお願いしたい、ですw


改めて数字を見て思いましたが厳しい戦いだな〜。。。




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